les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

ソフトランディング更年期②

mimuraです。

雨・雨・雨の日々ですね。
寒暖の差も激しいので体調には気を付けたいところ。

さて、前回、更年期をソフトランディングさせるにはフィトテラピーは有効です、とお書きしました。

なぜか。
最後まで読んで頂けないかもしれないので(汗)、先に結論を言ってしまうと

①フィト(phyto=植物)は体にホリスティックに作用するから
 ある特定の症状1つだけに、ではなくてメンタル含めその他の症状にも多角的に作用してくれます。

②アプローチがたくさんあるから
 色々に組み合わせて、個々人に合った、その時々のアプローチが可能です。

③賢くソフトランディングさせていけるから

ホルモン療法という選択もヨシだと思います。
ちゃんと情報を得て、リスクがあることも納得の上で、専門家の方と相談しながら進めていけば。

ただそれだけでなく、フィト的アプローチもあるということを心に置いておいて欲しい。

逆に絶対にして頂きたくないことが、PMSでもしがちな『じーっとじーっと我慢、ガマン』です。

じっと我慢、しないでください。
私もしません。
手軽に始められるところから、自分を労わりつつ、自分を抱きしめつつ、更年期を過ごして欲しいと強く強く思います。

しなやかに、賢く、更年期をソフトランディング。

これが今回の記事で一番お伝えしたいことだったので真っ先に冒頭で書いときました☆

以下、もしお時間と気力があれば読んで頂けると嬉しいです。
細かくってながーいケド。

~フィト的アプローチ~

当たり前のことなのですが、人の体は心と切り離せません。
そして、人は自然と一体。
季節に連動して、また気候、地から受けるエネルギーに連動して
1日の時間に伴って
刻一刻と人の体と心は変わっていっています。

そんな体と心の変化に応じるようにフィトはホリスティックに働きかけてくれます。

どういうことかは、植物の生き方に関わってくるお話なのでここでは省きますが、1つの植物の作用は1つだけ、ということはほとんどありません。

例えば馴染み深いローズマリー
抗酸化、消化機能促進、血行促進、利尿、殺菌、去痰、うっ血除去、収斂、弛緩、鎮痙、抗鬱など、ローズマリーだけでこれだけの作用があります。

更年期症状に効果のある植物も同じ。
先に挙げたように、更年期の症状は様々ですが、その様々な症状に多角的に働きかけてくれることを期待できるのが植物の作用です。

例えばフィトエストロゲン作用を持つハーブの代表、ダイズ。

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ダイズイソフラボンは、腸で吸収される際に腸内細菌の作用によって、ダイズイソフラボンアグリコンとなりますが、このアグリコンの分子構造がエストロゲンに似ているため、エストロゲンに似た作用を生じるとされています。
それだけでなく、脂質代謝を調整してくれたり、ホルモン分泌を調整してくれたり。

ただ、ダイズはダイズでもどのような製品を食するかによっても効果が異なったり
安全な一日摂取目安量の上限値に制限があったり(どのような食材でもそうですが)
そもそもエクオール産生菌と呼ばれる腸内細菌が存在しなければ、ダイズイソフラボンを摂取しても意味がないと言われていたりします。(エクオール産生菌の有無はソイチェックで出来ます)

でも大丈夫。

他にもフィトエステロゲン作用を持つハーブがあります。
ホルモン分泌調整、鎮静、鎮痙、血圧降下や血糖値降下作用等ももつブラックコホッシュ。
朝鮮ニンジン、ホップ、セージ、当帰(アンジェリカ)にもエストロゲン作用があると言われています。

同じくエストロゲン作用をもつクラリセージや、スターアニス等の精油を使ったアプローチも一定の効果が認められており、実際に治療に取り入れている産婦人科もあるようです。

フィトエストロゲンを含まなくても、ホルモンバランスに作用してくれるハーブである月見草=イブニングプリムローズやルリジサにも注目です。
例えばHERBORISTERIEから出ている森田先生お勧めのサプリ。手軽にさっと飲めるので、私もそろそろ始める予定。

www.cosmekitchen-webstore.jp


各不調に対するアプローチをあわせてケアすることも大事です。

抗鬱症状には気持ちをUPさせてくれような精油を取り入れてもいいし、ハッピーホルモンと呼ばれるセロトニン濃度を高めてくれるハーブ、セントジョーンズワートを取り入れるのもOK。
膣内乾燥には、phバランスを整えてくれるルボアアンティームシリーズでケアしたり、エストロゲン作用のあるクリームを塗ったり。。
抜け毛には亜鉛を含む食材を取り入れたり、スギナもいいと言われています。

 

アプローチはそれだけではありません。

今回はエストロゲンに絞って記載しましたが、そもそも女性ホルモンとはエストロゲンプロゲステロンのこと。
更年期ではプロゲステロンも減少=ホルモンバランスが崩れるので、プロゲステロン面のケアにも意識を持ちたい。

プロゲステロン作用をもつ植物も、もちろんあります。
ヤロー、レディスマントルなどなど。

と、ここまで色々と記載しましたが!
お伝えしたいのは、冒頭で記載した通り、人それぞれの症状に、その時々にあったホリスティックなアプローチを可能にし、ソフトランディングさせてくれるのがフィトテラピーだということ。

まだまだ先のこと思いがちだけれど、最近びっくりするぐらい1年が早く過ぎ去るので、きっとあっという間にその時が来るでしょうね。
いつまでも元気な体で、穏やかな心で、笑顔で、友人や家族、何より自分と向き合いたいから、少しずつ準備を始めていこうかと思う今日この頃です。

※大切なこと※

 エストロゲン作用・プロゲステロン作用のあるハーブ・精油の使用は、乳がんやホルモン系がんの方などには禁止されていたり、前述のセントジョーンズワートに関しては様々な医薬品との相互作用の関係から必ず医師に相談の元、ご使用ください。
その他ハーブ、精油につきましても医師や専門家に相談の上でご利用されることをお勧めします。