les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

シーソー

以前の記事で、奈良に伝わる民間伝承的存在の『葛』について触れました。

本日は、こちらも古くより伝わる『柿』についてご紹介したいと思います( ´ ▽ ` )

柿といっても、今から旬のフルーツの実ではなく、葉っぱの方です!

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柿の葉には、沢山良い作用が詰まっているのです>_<

奈良の特産でもある、柿の葉寿司、皆さん食べられたことありますか?♪( ´▽`) 
〆鯖寿司を柿の葉に包んだモノで、か〜なりの絶品です。

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このお寿司、柿の葉に包まれてるのが当然のように思っていたのですが、よく考えてみると、何で柿の葉なん?と疑問がわきました。

歴史を辿ると、山岳修行(信仰)が強く根付く奈良では、その昔(現在も)、山に入り心身の修行をする事が盛んでした。

修行者達は、山の中での、今風に言うと『エルボステリア救急箱』的な存在として、柿の葉も利用していたと一部では言われています。

強力な抗酸化作用から防腐力に優れ、食料の保存に。(柿の葉寿司はこの防腐作用を利用している)
強力な殺菌作用による、山内での様々な怪我の止血や体調不良に。

葉をそのまま噛んだり食べたり、煎じた葉を傷口に擦り込んだりして、トラブルに対象していたそうです。

そして、実際にその時代の女性で、柿の葉を食べていた人は、肌が非常にツヤツヤして綺麗だった、とも言われています。

そう、実は女性にも嬉しい効果が盛りだくさんなのです>_<

まずビタミンCが、緑茶の20倍、レモンの10~20倍!
本来熱に弱いビタミンCですが、柿の葉に含まれるビタミンCは、プロビタミンCと呼ばれており、熱に強く壊れにくいのが特徴です。
なので、柿茶など、ノンカフェインのお茶として摂取が可能で、胃に優しいビタミン剤になります。

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美白、美肌、肌荒れ、日焼け予防に最適ですね>_<

夏場から秋始めの、紫外線を沢山浴びた肌へのインナーケアとして、フェイススチームとして、また柿茶フェイスパックなどとしては通なお手当てでした。(この夏実験済!日焼け後が比較的残らず過ごせてます)

更に、脂肪や油の分解&消化を助けるタンニンが含まれており、便秘や動脈硬化、糖尿病、胃潰瘍予防、高血圧にも良いと言われています。

普段から油が多い食事に偏りがちな方にもオススメですね。

また風邪予防にも良いので(ビタミンCのアプローチと抗菌作用)、飲むのはもちろんのこと、うがいにもGOOD。

ただ、タンニンを多く含むので、冷え性だから柿茶単体での摂取は不安…という場合は、逆に温める力が強い…
①生姜の擦り下ろしを加える
②シナモンスティックで風味を付ける
ローズマリーも一緒に煮出す
③同じように風邪予防の効果があるエルダーフラワー(こちらは発汗作用のアプローチ)を利用
…など、他にもギンコ、セージ、よもぎ、レモンバーム、温力が強いハーブや食材とブレンドして飲用するのがGOODやと。

過剰摂取しなければ、そこまで神経質にならずに良いことですが、何でも『量は質を変える』なので、バランスは必須。

冷え性やから、じゃあコレは飲んだらダメ。ではなく、毎日の食事や生活習慣など、人生&生活全てのバランスを視野広く見れて、判断できるようになれるのが適切やと^ ^
陰陽のバランスを含め、陰があるから陽
があり、陽があるから陰があるように。
作用、効能、成分…実はそれらは全てのようで、一部でしかない場合も多いはず。

本日最後に、私が、植物療法と食養医学を学び始めてから、常に心に置いている言葉の一つ。

『一部を見て、全体を語るな』

全てはバランス、全ては繋がっているから^ ^

ありがとうございました〜( ´▽`)