les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

栗・くり・KURI!

mimuraです。

先日、栗拾いに行ってきました。

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母に『栗を見ると私を思い出す』と言われるほどに
栗が大好きな私。

パパにそろそろ引き上げるよーと言われても
子供そっちのけで『あとちょっと!』と言い続け、出入り口附近に落ちているものまで拾っていたのはママ。

食に関してはついつい鼻息荒くなっちゃって。。
特に栗については。。。

でも栗に対する見方は今までとは違うのです。
フィトテラピーを学んでからというものの、植物生理学に対する興味がUP。

栗のイガを見ては『食べられないように熟すまで頑張ってイガイガしたね』
落ちてはぜている栗を見ては『土に埋まって発芽する準備だね』
栗を剥く時のあのかたーい鬼皮も『タネを守ってエライエライ』
最後の渋皮を剥く頃には『ここまでタネを守ってるなんて!!』

…マニアックになりました。

でもそう、1つ1つの植物にはそれぞれ独自の、生きざま?があるのです。

栗のイガは、あの鋭く密生したトゲの外皮でもって、若い実が動物達に食べられないようにするため。
硬い鬼皮も、発芽するまでタネを守ってる。
そして渋皮。

栗が『渋み』をもつ食材の代表ともいえるのはこの渋皮の存在。
ポリフェノールの一種であるタンニンという渋みのある物質を含んだ皮は、舌をしびれさせるような全く美味しくない味で、虫や鳥たちからタネが食されるのを守っているんですね。

そうやって頑張って守った実と周りの渋皮にはフィトケミカルがたくさん含まれています。

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まず、種実類にしては珍しく、実の約4割は体内でエネルギーとなるでんぷんで出来ており、しかもショ糖が多いので強い甘味があります。
糖質をエネルギー化(代謝)に必用不可欠であり、疲労物質を処理し気力・体力をつけてくれるビタミンB1もたっぷり含まれているので、
疲れた時、ちょっとお腹が空いたときのおやつとしてオススメです。

さらに特徴的なのが、熱に弱いビタミンCがりんごの約8倍ととても豊富ながら、でんぷん質に包まれているために加熱による破壊がほとんどないということ。
美肌効果、老化防止のためには嬉しい食材ですね。
渋皮に含まれるタンニンには強い抗酸化作用があり、この点でも老化防止、さらには抗がん作用も。
食物繊維カリウムも豊富ですし、薬膳的にも、脾臓・胃や腎臓の働きを助けて血の巡りをよくし体を元気に温めてくれる食材とされています。

ならば積極的に採りたい!ところですが

栗のカロリーは1個25~35カロリーと高カロリー。
おやつとしても2~3個程度に抑えておかないと、5個以上食べたらもうご飯1杯と同じ計算です。
消化しにくいこともあり、食べ過ぎに注意です。

ちなみに我が家、1キロ以上収穫して、全部栗ごはんで食べました。
キャー!

※栗は鬼皮に艶があり、ぷっくり太って重みのあるものが新鮮です。
欲張ってたくさん採りましたが、水に入れてみたら浮くものばかり。
水に浮くものの半分は栗が痛んでました…(._.)。