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les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

薬膳の葱

mimuraです。
いつの間にか暦は立冬を過ぎ、小雪(しょうせつ)を迎えようとしています。
小雪とは、大雪までの期間でわずかながら雪が降る、そんな時期だそうで。

なのに寒暖の激しいこの気候!
暖かい時は10月のような暖かさ。
体だけでなく植物もびっくりしていることでしょう。

とはいえ、毎週届くお野菜の中には、10月ごろには間引きとして小さく入っていた冬に旬を迎える子たちが、どどーんと立派に大きく育って、ちらほら入ってくるようになりました。
冬食材に移行です。
体も季節の変化に伴って変わっていきます。
外の寒ーい空気が入ってこないように毛穴を閉じて体を保温し、春に活発に動けるように臓器を閉じて、いわゆる『養生』期に入ります。
人間もクマさんと同じなんですね。

薬膳の陰陽五行説

さて、中医学では、あらゆるものを『陰と陽』に分類します。
例えば、春は温かいから『陽』、冬は寒いから『陰』、男性は力が強いから『陽』、女性は弱いから『陰』などなど。
表があれば裏があり、前があれば後ろもある。
全てのもの・ことには両面があって、動きながらもバランスを保っているという『陰陽学説』の考え方です。

そして外界と体内の陰陽バランスこそが大切で、これが崩れると身体に不調や異常が現れて病気になると考えられています。

ところが、冬になると『陽』である日照の時間が短くなる上に、これまた『陰』に属する北西の風、冬の主節気である『寒』邪が体内に入りやすくなります。
そうすると、体内の陰陽バランスが崩れやすくなってくるんですね。

もう一つ、中医学において大事なものさしとして『木・火・土・金・水』という5つの物質の概念や特性、相互関係によって自然界と人体のすべての事物を説明しようとする『五行学説』という考え方があります。
『寒』は五行の『水』に属しており、五臓の『腎』に通じてます。そのため冬は『腎』の活動が活発になりますが、いつも冷たい『水』にさらされている『腎』なのに、『寒』でさらに冷たい環境さらされてしまいます。なので、温めよう、となるわけです。そして『腎』は・・・

とここまで書いてやめることに・・・(;´∀`)。
難しすぎますね。

いずれにせよ、冬は体を温めてくれている陽の『気』と、特に『腎』を傷つけられやすく、悪寒、震え、下痢、冷えなどの症状が出やすくなります。

だからこそ、『陽』に属する『温熱性』の食べ物を取り入れ、また『腎』を助けてくれる食材をもって、病気になる前に予防しましょ~というのが『薬膳』の1つの側面的考え方です。

つ、伝わったかしら???

葱白(そうはく)

そして冬に旬を迎える食べ物にはちゃんと『温熱性』や『補気』といって気を補ってくれる食材があります。

その中でも本日ご紹介したいのが、『温』=陽の食材である『葱』。

葱は漢方的には『葱白』と言われ、ユリ科に属する食材で、『日本書記』に記載があるほど日本人には古くから食卓に登場する身近なお野菜ですね。
体を温め、発汗作用があるため、風邪の初期・冷えによる腹痛や肩こりなどに効果的です。

薬膳的な視点とは異なりますが、ポイントとしては
・粘膜の健康を守ってくれるβカロチン、抗菌作用のあるビタミンC等が豊富なのは青葉部分
・白い部分はビタミンCと、ビタミンB1(抗酸化、イライラや冷え防止等)の吸収を高めてくれる『アリシン』という葱のにおいの元(にんにくや玉ねぎにも含む)が豊富→葉と白い部分の使い分け
・アリシンは風邪はもちろん、その他サルモネラ菌等からの感染症を予防し、免疫力をUPして疲労を回復させ、また血糖値の上昇や血液の流れを良くしてくれる
・注)アリシンは揮発性で熱に弱いので、長く煮込むと効力激減!→生食がGOOD、できなければささっと水さらし&最後に入れる

です。

今回は、同じく温の食材の生姜、気を補って陽を助けるジャガイモ、血を養い各組織・器官を滋養してくれるニンジンと一緒に、手前みそでお味噌汁を作りました。

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ホッ。

薬膳を学んでいると、人間の体は、季節と旬を迎える食材と連動しており、旬の食材は体を本当に助け支えてくれていることを実感し、感動します。
人間も自然の一部なのですね。

本日は、薬膳のほんのかじりレベルと『葱』についてご紹介させて頂きました☆
長々とありがとうございました。