les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

身土不二~春の使者~

みなさん、身土不二”(しんどふじ)という言葉をご存知ですか?^^

人間は皆、自分のカラダ生まれた土地とは切り離せない関係にあり、 その土地その季節にとれたものを食べるのが健康に良いというもので、日本のフィトテラピーとも言える考え方です。

 

そんな身土不二に基づく、この時期にとれる旬のもの。

昨日のsinobuさんは果物でしたが、わたしはお野菜について ♪

春になると市場に出てくる山菜の中でも、心待ちにしているのが ”ふきのとう”です☆

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蕗の薹(ふきのとう)

雪が解けて真っ先に顔を出すため、”春の使者”とも呼ばれています。

冬眠から覚めた熊さんが、まず最初に食べると言われ、目覚めに必要な栄養分や、カラダの中をリセットし、綺麗にする成分が含まれています。

熊さんはよく知ってるんですね~(*^-^*)

 

その成分とは...

ビタミンB群は抗酸化作用があり、これはアンチエイジング効果に。

カリウム植物アルカロイド*1、そしてゴボウよりたくさんの食物繊維は、血液、内臓、腸内と色んな側面から綺麗になれる、デトックス効果が期待できます。

 

その他に、わたしが注目しているのが ”フキノール酸” ”ケンフェロール” という成分。

どちらも植物がもつポリフェノール*2の一種ですが、フキノール酸花粉症の予防や咳止めに効果があるそうで、この時期にはぴったり!

あとケンフェロールは細胞内のミトコンドリアの機能を高めてくれる効果があるので、カラダ全体の活力のボトムアップに。4月から新生活が始まる方、意識を新たにチカラを貯めたい方にはGOOD〜(^_^)/~

 

こんな成分とその効能を詳しく見ていると、身土不二という言葉は、机上で伝えられてきた古来のものでなく、現代における実生活においても有効な考え方なんだなぁとつくづく思っちゃうわたしです。

 

と、まぁそんな成分オタクなわたしのつぶやきは置いておいて…笑

ふきのとう!

天ぷらにしてもいいですし、佃煮にしたりと色々食べ方があると思いますが、わたしは俄然、”蕗(ふき)味噌” 派!

 

作り方はとっても簡単 ♪

まずは油で切ったものをコーティング。

ふきのとうはアクが強いので、すぐに変色します。それを防ぐためにあらかじめ、フライパンに油(多め)を少し熱し、切った端から油で手早くコーティングするのがポイント☆

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▲ヘタの黒い部分以外は丸まま全部カット。お好みですが、割と粗めに手早くみじん切り!

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▲ 油が十分についてなければ、随時つぎたしてください~☆

 

その次に入れるのが白味噌と日本酒。

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白味噌。関東では西京味噌と呼ぶのが主流でしょうか?価格帯もピンキリですが、混ぜちゃうので、そんなに高価なものじゃなくて良いとわたしは思います(*^^)v

 

油コーティングしたふきのとうを一旦、火からおろし、白味噌と日本酒を入れます。白味噌はメーカーや保存期間によって固さが異なるので、ふきのとうがうまく混ざる柔らかさに、お酒で調整します。

 

そしてもう一度火にかけ、お好みの固さになるまで練り上げ完成!

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▲数日で食べきるのがベストですが、少し日持ちさせたい場合はしっかりめ(固め)に練り上げましょ~♪

 

生麩やこんにゃく、お肉につけても春の風味が楽しめるし、白いご飯にのせて食べるのも本当に美味!

ワインが好きな方は、お野菜に蕗味噌、ほんの少しオリーブオイルを垂らして前菜にされるのもいいかもしれません(*^_^*)

 

そんなわけで目にもカラダにも、春めいた気分にも嬉しいふきのとう!

以上、春の楽しみを満喫したいなぁと思う、フィトなユリでした。

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▲昨日から一気に咲いたご近所の桜。朝でも人がたくさんですが、この時期はここに住んでてよかったと思う最高に美しい1週間です^^

*1:1日に350g以上食べると下痢になる方がいらっしゃるそうですので、大量の摂取には要注意です。

*2:植物が光合成する時に作られるもので、抗酸化力がある成分の総称。全部で200~400種類もあると言われ、赤ワインのアントシアニンや、お茶のカテキンもこれに含まれます。