les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

風邪の特効薬とは・・・?《再発編》

こんにちは。cottonsnowです。

さてさて、前回書いた風邪の闘病日記で、すっきり治った!と意気揚々と結んだ私でしたが…、

風邪の特効薬とは…?《闘病日記編》 - les feuilles

 

2月最終週にみごと再発しました…(滝汗)。

 

喉がまたイガイガしたと思ったら、また腫れて微熱が出てしまいました。。

熱が下がっても無理しないようにとは心がけていたつもりでしたが、つい、いつものような食事に戻したり、ちょっとだけのつもりで外出したりしており。

そのちょっとした無理が、まだ首や顎下のリンパ節にひそんでいた邪気と相まって、そこからまた悪化したと思われ…(涙目)。

 

ということで、前回、自分で試した方法を今回ひとつひとつ検証しようとしていた予定を急きょ変更して《再発編》としてお送りします(カタジケナイ)。

 

さて、ちょうど熱が再発した頃に、帯状疱疹後神経痛PMSのために通いはじめた漢方外来の予約が入っており、そこで先生にお薬手帳も示しながら風邪の症状のことを相談したところ、

「病院で出された抗生物質ってね、一日飲んじゃうと、腸内の善玉菌が全滅しちゃうんだよね。風邪が長引いて治らないのはそのせい。」

「みんな真面目だから、病院で出された薬飲んじゃうんだよなぁ…」

との言葉…。気持ちが揺らいで2日だけ薬を飲んでしまっていたので、シュン、となってしまいました。

が、「とにかく熱出したら治ってきました」と言うと、先生も、そう、あたためたら治ってくるよとおっしゃっていたので、気を取り直し、風邪用の薬はもらわず、自分で治すことに。

 

帰宅してから、少し前に買った自然療法の本で見かけた、こんにゃく+びわの葉湿布にトライしてみました(ちょうど、買っておいたびわの葉があったんです)。

 

<こんにゃく+びわの葉湿布>

①良質なこんにゃくを3丁、びわの葉(なるだけ無農薬のもの)を3枚ほど用意。そのうちこんにゃく2丁を、10分ほどゆでます。

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②ゆで上がったら、ホットこんにゃく2丁と冷たいこんにゃく1丁を、1丁ずつタオルで二重三重になるように包み、温度を調整します。

 

③びわの葉の上にタオルで包んだこんにゃくを置き、直接身体(肌)にあてます。このとき、びわの葉のつるつるした面が肌に触れるようにします。

あてる場所は、

・仰向けになり、肝臓(右乳房の下)にホット1丁と、おへそのやや下(丹田)にホット1丁をそれぞれ横になるように置いて30分。それと同時に、脾臓(左わき腹の、ひじがちょうどあたるところ)に冷たいこんにゃくをはさみ、10分。

・うつぶせになり、腎臓(ウエストのいちばん細いところの少し上の)背骨両側、左右にホット1丁ずつを縦に置いて30分。

 

《注意事項》

*あたため終わった部位は、冷たいタオルでふいて1分間冷やし、落ち着かせます。

*食後1時間は避け、また、入浴する場合は入浴してから1時間ほど時間を置きます。湿布の後は入浴はしないで、休みます。

*高齢者や子ども、症状が重い方などは体力に応じて時間は短縮してください。

*あたためたこんにゃくは熱いのが持続しますので、あてる場所を変えるときも同じこんにゃくを使います。

*使い終わったこんにゃくは食用にはせず、また水につけて冷蔵庫で保存しておけば繰り返し湿布に使えます。びわの葉は一回限りですが、使い終わった葉を煎じてエキスをお風呂へ、と活用できます。

 

以上が基本ですが、

加えて、咳が出てつらい風邪では、胸(気道)と背中の上の部分、両方をホットこんにゃくではさみうちにするようにしてあたためると楽になります。

また、うつぶせで両方の足の裏にホットこんにゃくをあててもgood。

 

やってみた感想…ほんとにほんとに気持ちいい

じわ~っと中からあったかい!冷えていた部位がじわじわあたたまっていきます。こんにゃくから蒸気が出てきて、乾燥していたびわの葉もしっとりして、じんわりあたたまります。

 

びわの葉の中にはアミダグリンという成分が含まれていて、抗がん作用もあると言われています。肺がんで亡くなった私の母も生前、びわ葉温灸をしていました。私は、この点についてはもう少し研究してから言及したいと思いますが、びわの葉には鎮痛や抗炎症などの作用がありますので、今回のような風邪にはよく働いてくれるかと。とくに、気管支あたりを胸側と背中側と両方からあたためたら、呼吸が楽になりました。

 

なにより、身体も気持ちも弱っていたので、そこへ「気持ちいい!」とか「心地いい!」という刺激は大事。身体も心もぽかぽかになりました。身体がつらいので自分で治すと決めても気持ちが一進一退でしたが、温湿布を始めてから前向きになれた気がします。

 

ほかにも、里芋を生のまますりおろして小麦粉とおろししょうがと合わせ、手ぬぐいに包んで首に湿布する「芋パスター」も試しました。

 

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こちらも、ちょっとひんやり、という感覚で気持ちよかったのですが、大根、しょうが、りんご…etc、風邪のときにすりおろすものが多くなるという自然療法あるあるで、すりおろし作業で体力消耗してしまい、続きませんでした…(汗)。それでも、リンパ節の腫れは少しおさまったので、もう少し続けたら早くひいたかもしれませんね。

 

こんなことを試しながら、3~4日安静にして過ごしたところ、だいぶ良くなりました。今回は熱がぱぁっと上がることもなかったので、すっきりした感じはなかったですが、それでも夜中に熱が上がって汗をかいた時は気持ちよかったです。

 

まだまだ本調子でないので多くは書けませんが、この2回の風邪を通じてわかってきたことは、

上手に発熱することが風邪を早くすっきり治すこつ。

そして、 

平熱に下がった後こそ安静にして無理をしない。

ということです。

 

「風邪の特効薬が開発されたらノーベル賞もの」とよく言われますが、私は発熱のシステムを上手に利用することが風邪を治す早道だと思います。

 

 今回私は「風邪ひいたかも」と思ってから、熱をとにかく上げて治す、ということを決めて取り組むまで気持ちがゆらぎ、そのため熱が上がりきらずに逆につらいことがありました。熱が上がっている間は全然つらくなかったのですが。

 

そして、いざ熱が下がってすっきりした!というときでも、まだリンパ節や喉が腫れたり、鼻水や痰が出ていたりと症状が残っている=漢方でいう邪気がまだ身体に残っているということなので(ちょっと自覚はありました)、安静にして養生は続けないと、またぶり返します。この「邪気」という概念は、去年通った韓国のティーセラピーの授業で習ったのですが、今回の風邪でとても役に立ちました。またの機会に深めてご紹介したいと思います。

 

それでも、風邪の間に心がけたこと…、

自分の身体、心ととにかく対話する、
ひたすら身体のどこが冷えているかを感じて温め、体温をできるだけ上げる、
乾燥に気をつけて鼻、喉を潤す、
食事はできるだけ摂らずに胃腸を休ませる、
温める食材、炎症を和らげてくれる食材で作った温かい飲み物をとる、
SNSは極力追わずに目を休ませる、
日中、起きている時間はなるべく室内の暖かいところでひなたぼっこをする、
呼吸を整える、

 

などは、ふだん健康なときにも通じることがたくさんありますね。

 

風邪を上手にひいて治す「風邪マスター」にはまだまだの私ですが、2年半ぶりの風邪からはたくさん学びました!この経験をもとに、冷えや体温、腸内環境などと健康との関係、さらに深めていきます☆

 

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 (お世話になったびわの葉。日当たりのよいところで乾燥させ、後日煎じてお風呂に入れました。湯あたりが柔らかく、あたたまりましたー!)

 

《参考図書》

『自然ぐすり』森田敦子著(株式会社ワニブックス

自然ぐすり - 植物や食べものの手当てでからだとこころの不調をととのえる - (正しく暮らすシリーズ)

『日本の知恵ぐすりを暮らしに』瀬戸内和美著(東邦出版)

日本の 知恵ぐすりを暮らしに ―身近な食材でからだ調う― (ニッポン満喫! シリーズ)

 

『家庭でできる自然療法』東城百合子著(あなたと健康社

家庭で出来る自然療法 東城百合子