les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

「食治」食べて予防 食べて治す 

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人を良くすると書いて「食」
人間にとって、「食べる」は、最も重要な生理欲求ですね。
病気にならないように予防として きちんと食べ、
病んだ時には、しっかりと「食べて治す」
フィトテラピーの中でも「食」は、最も大切なことだと考えています。 

私自身、食が細かった頃は、何かしらいつも小さな不調があったような気がします。もりもりといただけるようになってからは、確実に、心も身体も丈夫になったと思います。

今年は、B型インフルエンザが猛威をふるっています。
ジャパニーズ・フルー と呼ばれ、脅威とまで言われているそうです。
私は企業の健康安全の部門におりまして、国内5万人を支える産業医、看護師、保健師と一緒に仕事をしています。日常的に感染症対策を促していくこと。有事の際を想定した、BCP(事業継続)の為のパンデミックに備えることも仕事の一部です。弊社総括産業医は、感染症は、もはや、冬に限ったことではない。人や荷物が世界中を行き交う現代では、もはや、一年中、脅威にさらされているのだと言っています。確かに、2017年も5月や8月にも、インフルエンザが俄かに流行っていたのをご存知ですか?抗生物質が効かない耐性菌の院外感染の問題もありますので、事は、私たちが思うより深刻になってきているんだと思わされます。インフルエンザ以外にも、2年前のお近くの国・韓国におけるMARSの感染や日本でも罹患者が発生したデング熱など、水際対策をしても菌は容赦ありません。

そう、こんな怖い話しでみなさんを脅すつもりはないのですが、日頃からのセルフメディケーションに関心を向け、自分自身で体調をととのえていくことの重要性をお伝えしたいと思っています。
「免疫力」という言葉をよく耳にされると思いますが、「免疫」機能を高め、「免疫力」を維持していくことが健康へ直結しているのは言うまでもありません。今月の投稿が、「食」について考えていただく機会になれば幸いです。

 

 さて、1月のフィトテラピー実践講座スペシャルイベントは、「韓国薬膳をいただくランチ会」を開催しました。30名ものたくさんのみなさまにお越しいただきありがとうございました。私が、どうしても韓国料理の会を開催したかったのには理由があります。

ひとつ目は、薬食同源という考え方が体現されたお食事であるからです。

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参鶏湯の材料

 

毎日の食事で口にするものこそが健康を保つための何よりの薬である。韓国では、古くから薬食同源(やくしょくどうげん)といわれるもので、毎日の食事で口にするものこそが健康を保つための何よりの薬であることを意味し浸透しています。

韓国では、肉や魚介と共に野菜をたっぷりと摂取する、栄養のバランスが考慮された食文化がしっかりと根付いています。ナムルやキムチなどの副菜をテーブルいっぱいに並べたり、メインのお料理を葉野菜に包んで食べる習慣がまさにその例といえるでしょう。
さらに、韓方薬と呼ばれる「にんにく」「ごま」「唐辛子」「トラジ」「松の実」などを多く用い滋養強壮にも非常に優れた料理を多く生み出しています


病は気からと言われますから、「自分は、絶対にひかないんだ」という気合も大切ですが、それを下支えする・「元氣」でいるためには、「食べること」が大事。これによって、血流をよくし、栄養素を行きわたらせ、細胞が活性化します。そして、われわれは、意識せずして、体内における「ホルモン分泌」「自律神経系」「免疫系」を一定状態に保ち続け生命を維持しているのです。これが、ホメオスタシスといわれるものです。そして、不要なものは体の外に出す 一連の流れが順調になれば、体内からエネルギーがみなぎってくるものです。

韓国薬膳は、このエネルギーを作り出すに大変効果的なお食事内容だと私は考えています。しかもとってもおいしくて、みんな大好きですよね。


ふたつ目は、アダプトゲンハーブを取り入れたお食事だからです。

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ハーブや生薬のアダプトゲン(=適応素Adaptogens)が ストレス適応力を高め、心と身体を元気にする冬虫夏草、霊芝、枸杞子、薬用人参、五味子、エゾウコギ、シャタバリ、シラジットなど、長い歴史を持つ漢方やアーユルヴェーダの中で使用され続けてきた薬用植物が、ストレス適応力を高めるアダプトゲンとして今注目を集めています。様々なストレスにさらされる現代社会において、私たちはストレスに適応しバランスを保ちながら日々生活をしています。ハーブや生薬の中には、これらのストレスに対する抵抗力を高め、身体の正常な機能を維持する“アダプトゲン”が存在します。

上記に、さらりと書きましたが、東洋の植物がとても多いんです。このほか、ウコンやサフランなどもそうです。
枸杞子、薬用人参、五味子は、韓国料理や韓国薬膳茶や薬膳酒として日常使いされているというところが韓国料理のすごいところだと思います。
代表的なお料理は、サムゲタンですよね。
今回は、コース料理には入れませんでしたが、テイクアウトをご用意させていただきました。無添加サムゲタンのおいしさを味わっていただけたのではと思います。

そして、三つ目は、「醗酵」です。

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生マッコリ みなさん大好きでたくさんのんでいただきました

 

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ママの特製薬膳茶「葡萄」です。とっても貴重。

 

お料理と一緒にいただいた「生マッコリ」は醗酵力で微炭酸になっていましたし、シエフ特製の食後酒は、まるで貴腐ワインのようでした。
そしてなにを置いても「キムチ」は、醗酵食の代表格ですね。これを毎日食べているからこそのあの美肌。日本の醗酵食もとてもすばらしいですが、
韓国のキムチの圧倒的なその実力にはもう脱帽です。糠みそ漬けが美味しいからと言って、毎日、頂く人ってそうはいませんよね。それに比べ、韓国の方は、ほぼ毎日キムチを召し上がりますし、水キムチの汁も乳酸菌の宝庫です。惣菜の一品にもなりますし、調味料としても活用されていますね。しっかりと脈々と受け継がれている韓国の文化そのものです。

▽お料理の数々をご覧ください

 

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 鮑のお粥。韓国食のスタートはおかゆからが正式。

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韓国では牡蠣もよくいただきます。この季節ならではの牡蠣のジョン。

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豪華な大海老。

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ケジャン。漬け込みだれは、なんともいえぬ美味しさ。

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ご飯泥棒。五穀米にカニみそとたれをからめていただきます。

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前菜の数々。ナムル、チャプチェ、烏賊のヤンニョム和え。

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キムチの味付けヤンニョム(薬念)は、アミノ酸の宝庫。

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プルコギ

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宮廷料理でもあるカボチャチムのデジカルビ 木蓮の花が添えられてとても素敵でした

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いかがでしたか?あーまた、すぐいただきたくなるのが韓国料理です。

お写真は、フィトテラピスト仲間の渡辺ゆきさん、上山由希さんの撮影してくださったものもお借りして掲載させてただきました。きれいに撮ってくださって本当にありがとうございます。

そして、本当にお世話になったヒョンジャママ。心もあたたかくなる美味しいお料理をありがとうございました。

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韓国料理研究家 朴賢子 さん (美しさにうっとり・・・)

 

日曜日からまた冷え込むようです。
ぜひ、韓国料理を味方につけて、この冬を乗切りましょう。

来週で2月も終わり、3月に。春一番の予報もあります。
フィトテラピー実践講座スペシャルイベントは、
 ・スパイス活用術~クミンとサフラン
 ・春のナムル「ポムナムル」 ※この季節の伝統的なナムル
と続きます。私もどんな食材でどんなお味になるのか? とっても楽しみにしています。
一緒に学びましょう。


2月に開催した季節のハーブのおたより講座「奇跡のローズを香り味わうフィトテラピー」も有難いことに、楽しく開催させていただくことができました。
また、レポートさせていただきますね。

今月も最後までおよみいただきありがとうございます。


kimikimiでした。