アロマを表現する!
秋。旬の味覚シーズン到来!
栗、秋刀魚、カボチャ、まつたけ、etc.
秋の味覚の代表格である
まつたけ…その食感と他の食材との調和を楽しむ。
美味しい!美味しすぎる!!!
でも、まつたけそのものの味って味はあまり特徴的ではないような…?
まつたけ同様、木の根元にできるキノコ類、例の三大珍味、
トリュフが入っているだけでワンランクUP!!
美味しい!美味しすぎる!!!
?でも、そういえば、トリュフそのものって…味しませんよね。
でもどうして私たちは
まつたけやトリュフにこんなにも夢中になるのでしょう⁉︎
はい、そのとおり!正体はア・ロ・マ!
香りを楽しむ食材だったのですね。
ところで、人が香りを感知するのは大脳辺縁系という
情動、記憶、感情を司る脳です。だから…
本当はキノコ類の香りしかしないのに
まつたけやトリュフの匂いをどんな香り?と聞かれたら
一緒に食べた美味しい料理やお酒を思い出して、
「最高!」という答えになるのではないでしょうか。
他の例として、クローブの香りはどんな香り?
と聞かれたら、ある人は甘くてスパイシーな香り。と答えるのに対して
別の人は、歯医者で痛い思いをした!と答えます。(私もその一人)
局所麻酔に使われるハーブだからです。
フィトテラピーは体感することが何より大切!でも
ここでは文章と写真でしか伝える術がありません。
…はい。
瓶を見せられても香りは伝わりませんよね。(汗)
記憶や感情はひとそれぞれ。
そういうものを全て省いて
文字のみで香りを表現することに挑戦!!!
写真のストレスケア・ブレンドを題材とします。
このブレンドを嗅ぐと…
まずは爽やかな柑橘系によって
ぐっと気分が引き上げられ、
後からグリーンや土の香りによって
精神的に安らぎ、
さらに内側の深いところに意識が届いたら
徐々に集中力を取り戻す
こんな感じです。
内容は、25mlのスィートアーモンド油をキャリアオイルとして使用、
メイチャン3滴、ヴェチバー3滴、ブラックペッパー3滴、バジル1滴
を加えました。
それぞれの精油の香りを表現していくと…
メイチャン*1
上質かつ濃厚なレモン系の香り。甘く爽やかでフルーティ。
柑橘系でありながらわずかにウッディ様の香りを放ち
奥域が感じられる香り。
<May Chang: aroma image>
🌿🌿🌿
ヴェチバー*2
甘いなかに植物の根と濡れた土の香りを持つ。
アーシーでウッディ、かつオリエンタルな雰囲気が漂い
大地のエネルギーを感じられる。
ずっしりと地に足がついていく感覚になり、
滋養が与えられるような香り。
官能基はセスキテルペンアルコール類, 主成分はベチベロール。
<Vetiver: aroma image>
🌿🌿🌿
<Black Pepper aroma image>
🌿🌿🌿
🌿🌿🌿
予期せぬストレスを受けたときの反応は人によって様々。
私の場合、
鼓動が早くなる
頭に血が上る
顔色が悪くなる
思考が停止する
こんな症状です。症状から精油を選んだのですが
なんともよい香りのブレンドになったのであります。
そして機能的な側面から見ると…
🌿🌿🌿
メイチャン
うつやストレスなど神経系に作用するほか、貧血、高血圧など循環器系に効果があることが臨床の実証研究により証明されている。
🌿🌿🌿
最高品質のものはベチパーブルボンというものでレユニオン島
*6で採取されるそうです。
女性ホルモンの分泌を整え 、皮下組織に作用し皮膚の再生が活性化される作用、神経調和、関節炎、リウマチ、筋肉痛、ストレス、不安、不眠、うつに作用。
🌿🌿🌿
ブラックペッパー
体内で脾臓を刺激し血液細胞の製造が促進されることにより貧血の症状に使われる。消化器系の不良を改善。
モノテルペン炭化水素が持つ鎮痛、消毒、競争作用、
セスキテルペン炭化水素が持つこうウィルス作用がある。
体内のガスを排出する作用もある。
アーユルヴェーダでは腹部のガスを出し、温め、
排水を促進する薬剤として使われているそうです。
🌿🌿🌿
バジル
バジルの主成分はリナロールとメチルカピコール。
メチルカピコールは安全性に懸念があるためリナロールを多く含有するフランス、エジプト産のものを使用したほうがよい。メチルカピコールの含有率には注意が必要。
神経調和、発汗促進に加えて頭の疲労を取り、
すっきり頭脳が明晰になる作用があるとのこと。
代わりに使えるものとしては、
集中力を高め仕事効率を上げてくれるローズマリー。
🌿🌿🌿
頭に血が上るときは根っこ系のハーブをひとつ選ぶと良いようです。
体を温めたいときにはブラックペッパー、
集中したいときはバジルやローズマリー。etc
今回は症状から精油を選んでいく、という方法をとりましたが
いまこの香りがすごく良い。というものを選ぶと実は必要としている
ものだったりすることがよくあるものです。
皆さんとMYアロマブレンド作りをする機会を作ったら楽しそうです。
あ!ちびまるこちゃんが始まる時間です。
また来週!
*1:May Chang (学名 Litsea cubeba) クスノキ科で主な原産国は中国。精油は果実を水蒸気蒸留法して採取する。
*2:Vetiver (学名 Vetiveria zizandides)イネ科の植物で主な原産国はインド。精油は根茎を水蒸気蒸留法で採取される。
コショウ科。原産は南インド。
熟す前の果実を乾燥させたものを水蒸気蒸留法で採取。
*4:Basil (学名 Ocimum basilicum)シソ科。真正スィートバジルとエキゾチックがある。真正スィートバジルはフランス、エジプト、エキゾチックはアフリカ、タイなどで生産される。葉と花穂を水蒸気蒸留法して採取。(今回使ったのはフランス産)
*5:Tisserand R, Balacs T. May chang. The International Journal of Aromatherapy 1992-4(3):24-27
*6:インド洋に浮かぶレユニオン島は、マダガスカルの東約800km, モーリシャスの南西約200kmに位置しており、フランスの4つの海外県(departement d'outre mer DOM) の一つ。