les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

腸活‼︎

あっと言う間に2016年の幕開けです✨

丸の内で「獅子舞」を見ました。お正月や、晴れの日に舞われ、幸せを招くと共に疫病退治や悪魔払いとして古くから伝えられる獅子舞。獅子に頭をかまれると、その年は無病息災で元気に過ごせると言う言い伝えがあり、大自然の霊力を我々に授けてくれる不思議な芸能です。この1年も皆さまが無病息災、元気で過ごせますように✨✨
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さて、私の第1回目のテーマは「腸活‼︎」です。

と言うのも「腸」にとっても興味がある、私。
先月interviewでメッセージを下さった福場美知留先生にも、phytotherapyメディカルの授業では特に免疫機能や腸についてを熱く教えて頂いたように思います!今回先生が会長をつとめてらっしゃるアロマリンパセラピスト協会の「セラピストのための基礎知識」も記事を書く際に参考にさせて頂きました。

腸は第2の脳と言われるほど神経細胞が集まる器官で、脳に指令を受ける事なく、独立して活動をする事が出来ます。人が生きる為に必要な栄養素を食べた物から作り出し吸収・排泄すると言う大切な役割を担っています。

腸には成人で約600〜1,000兆個の腸内細菌が棲んでいると言われます。善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌(善玉でも悪玉でもない菌)で構成されて、その様子がお花畑のように見える事から「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれているそうです。身体の中にお花畑なんて、素敵ですよね❤️
しかし近年腸内環境の乱れから、便秘や下痢、そして大腸癌まで様々なトラブルを持つ人が増えていています。

理想的な腸内細菌の割合は、
善玉菌 2 : 悪玉菌 1 : 日和見菌 7 
日和見菌は善玉菌、悪玉菌の多い方に偏るので、是非とも善玉菌優位な状態にしておきたいですね😊

また腸は、人体最大の免疫器官と言われ、体内の免疫を担う細胞の約70%が腸内に滞在しています。
私達の身体に備わっている免疫力は、日夜、外界から進入する細菌やウィルス、体内で生まれる癌細胞など、体に害を及ぼす異物をキャッチし排除しています。
食べ物が消化、吸収、排泄されるプロセスで、食べ物以外の有害な病原体が腸壁を通り抜けて体内に進入するのを防ぐ為免疫を担う細胞が集まる「腸管免疫」が配置されています。

最近になって、この腸の免疫システムの仕組みが次々に解明され、「腸の免疫細胞には、まるで意思があるがごとく、健康に有用な善玉菌(ビフィズス菌やラクトバチルス菌)と、有害な物質を排出する悪玉菌(ウェルシュ菌など)を判別する」と言う事が分かってきたそうです。

そして、そう言った腸の働きを助けるのが、良質なタンパク質、緑黄色野菜、そして発酵食品です。

初詣の際に神社で頂いた「甘酒」。
代表的な発酵食品の1つで、飲む点滴と言われる程の栄養価があります。
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発酵食品の1日の摂取の目安は、
150〜300g
日本の伝統食には醤油、味噌、漬物や納豆など沢山の発酵食品が含まれています。そんな恵まれた食環境を持つ日本ですが、最近は食生活の欧米化に伴い、以前のようには容易にこの摂取目安量をクリアする事が出来なくなってきました。

そこで手軽に取り入れられる方法を考えてみたいと思い、手に入り易く、タンパク質・糖・ビタミン・ミネラル・食物繊維をバランス良く含む優秀食品である「酒粕」、今回は板粕を使って色々な使い方に挑戦してみたいと思います‼︎
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先ずは酒粕を使い易い「ゆる粕」と「酒粕りんごペースト」にして作り置きし、普段のお料理には「ゆる粕」、スイーツ用には「酒粕りんごペースト」と言うように日々の食卓に利用していきます。

ゆる粕
材料(作りやすい分量)
酒粕 100g
水 120〜150ml
酒粕を適当な大きさにちぎってボウルに入れる。
②水を加えて常温のまま15〜30分置いてふやかす。
③②を泡立器などでつぶしながらダマをなくし、なめらかになるまで混ぜる。

「ゆる粕」はお味噌汁に小さじ1杯入れたり、魚の粕漬け、野菜の酒粕マリネにしてみました。今回私は、「さわらの塩粕漬け」レシピをアレンジしてゆる粕にニュクマムを混ぜたものにカジキマグロを漬けこみ、焼き上がりにパクチーを添えてエスニック風にしてみました。
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さわらの塩粕漬け
材料(2人分)
A ゆる粕 大さじ4
    塩 小さじ1/2
さわらの切り身 2切れ
ししとう 6本
①密閉袋にAの材料を入れまんべんなく混ざるよう袋の上から手で揉む。
②さわらはキッチンペーパーで包んで水気を拭く。ししとうはヘタを取り竹串で数カ所突いておく。
③②を①に入れて口を閉じ、粕漬けの素がいきわたるように袋の上から手でなじませて冷蔵庫で30分〜一晩漬ける。
④粕漬けの素を軽く拭いながら広げたホイルの上に取り出して包む。予熱したグリルに入れ、4分焼く。ホイルを開いてさらに2〜3分焼き、軽く焼き目をつける。
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この時期私はカリフラワーを好んで食べています。でもブロッコリーも好きな私は※ロマネスコ酒粕マリネも作ってみました。
※カリフラワーロマネスコは、ビタミン類が豊富で、特にビタミンCを多く含み、鉄分や食物繊維も多い栄養豊富な野菜です。おなじみの白いカリフラワーともブロッコリーとも違う、ちょうど二つを足して2で割ったような味。 
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ブロッコリーは少しかためにゆで、しっかり食感を残して。酒粕の芳醇な香りが食欲をそそる一品。
材料
ブロッコリー(小) 1個(約250g)
塩 少々
A 酒粕 80g(練り粕がおすすめ)
    砂糖 大さじ1〜1と1/2
    塩 小さじ1/2
    みりん 大さじ1
    ※太白ごま油(又はサラダ油) 大さじ2
①ボウルにAの材料を全て表記順に入れよく混ぜマリナードを作る。
ブロッコリーは少しかために塩茹でする。しっかり水気をきり、①に加え和える。
③容器に移して冷めたら、ラップをかけ冷蔵庫で3時間おく。途中、2〜3回返すように混ぜる。
※太白胡麻油: 抗酸化作用の高いゴマリグナンをはじめ、食物繊維たんぱく質、ビタミン類やミネラルを豊富に含んだごまを煎らずに生のまま搾っている100%純粋の胡麻油。煎ることにより生ずる香りと色が無い胡麻油なので、スイーツなとの色々な料理に使えます。

酒粕りんごペースト 
材料 (作り易い分量)
板粕 300g
りんごジュース 300g(1と1/2弱)
自然塩(全体量の0.2%) 約1g(小さじ1/5)
作り方
①鍋に全ての材料を入れ、弱火にかける。子供のおやつにする場合は、ブツブツと沸騰させアルコール臭がなくなるまで弱火で加熱する。
②粗熱が取れたら、フードプロセッサーにかけてなめらかなペーストにする。
③密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存する(2週間保存可能)

酒粕りんごペースト」はパンケーキや、豆腐クリームに風味付けに入れたり、ドライフルーツを混ぜ込み丸めてトリュフにしたりしておやつ作りに利用出来ます。
混ぜるだけの簡単ディップはクラッカーやパンに添えていただきます。

私はレーズンが無かったので、ドライクランベリーで作り、365日食パンのトーストに添えていただきました。
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酒粕ディップ・ラムレーズン風
アルコール臭が残っているペーストを利用すると、よりラムレーズンの風味に近づきます。
材料 (作り易い分量)
酒粕りんごペースト 大さじ5 (55g)
※レーズン(細かく刻む) 大さじ1 (10g)
①全てを器に入れ、全体をよく混ぜ合わせる。
※レーズンを※無糖オレンジジャム小さじ5に変えれば、酒粕ディップ・オレンジになります。酒粕はオレンジなどの柑橘系と相性が良く、フルーティで爽やかな味わいのディップになります。
※無糖オレンジジャム: 精製した砂糖を使用せず、代わりにりんごジュースやぶどうジュースで甘みを加えたもの。自然食品店、または輸入食材店、デパートで購入出来る。

そして、今回は季節限定の新鮮な板粕が手に入りましたので、「自家製豆乳ヨーグルト」にも挑戦してみました‼︎
お酒作りに活躍した乳酸菌から作る植物性のヨーグルト。動物性のものより脂肪やカロリーも控えめ。日本人のお腹にもなじみます。
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その出来たヨーグルトを※干し柿と一緒にいただきました。
干し柿: カリウム食物繊維が豊富で、生柿と違い胃腸を丈夫にして体を温めてくれる。(ビタミンCは、干す事によりほとんど含まれなくなります。)

材料 (作り易い分量)
A 酒粕(※新鮮なもの) 5g
    豆乳 100g(1と1/2カップ弱)
豆乳 500g(2と1/2カップ弱)
作り方
①乳酸菌を培養する。Aを保存ビンに入れ、混ぜ合わせる。蓋をして※常温に置いておく。
②半日から1日で豆乳が固まる(乳酸菌の培養完了)
③別の保存ビンに豆乳を入れ、②の乳酸発酵した豆乳を大さじ2ほどすくってビンに加えて混ぜる。
④③を※常温で半日〜1日ほどおくと発酵がすすみ固まってきて、ヨーグルト状になったら出来あがり。冷蔵庫で保存する。密閉すれば冷蔵庫で約1ヶ月保存可能。
※板粕は製造日から約1ヶ月以内のものを選ぶ。
◎出来あがりの目安は、水分と固形分に分離し、爽やかなヨーグルト香、軽い酸味とヨーグルトの味がすること。
食べて減って来たら、ビンの中に少しヨーグルトを残して、そこに豆乳を加えて蓋をしてよく振る。常温におき、固まったら冷蔵庫で保管。1度、乳酸菌を培養すれば繰り返し作れる。
※常温: 冬場の場合は、室温により発酵の度合いが左右されると思います。上記出来上がりの目安状態を参考にして挑戦してみて下さい。

「腸活」については今後また書いていきたいと思っています。その際には色々なヨーグルトレシピにも挑戦してみたいなーとも😊

アロマリンパセラピスト協会「セラピストのための基礎知識」
ヨーグルトマジック
酒粕おやつ
参照