les feuilles

ルボア卒業生AMPP認定マスター/メディカル・フィトテラピストによるフィトテラピーな毎日

J’adore voyager 〜Love traveling〜

使い慣れない仏語でタイトルを書いておきながら…
今日はイタリアの話です。
 
ハンニバル」のレクター博士が使っていた香水、
クラリスに贈った石鹸を見たい!
ということで
フィレンツェにある世界最古といわれる薬局
に訪れたのは2002年春のこと。(昔!)
 
薬局は教会敷地内にありました。
教会と薬局。なんとも不思議な組み合わせ。
 
ホームページを参照すると
13世紀、「救済」というカトリックの教義から
修道院に患者の看病のために部屋が設けられ、
またその庭園でハーブの栽培が行われたといいます。
 
現存する最古の処方は
ローズウォーターだったそうです。
ヨーロッパ全土をペストが襲ったとき家の中の殺菌に
ローズウォーターが使われていた、と書かれています。
 
中世において、
自然治癒・予防医学・癒しという思想のもとで
薬品は天然のハーブを用いて製造され
発展を遂げたということ知って
教会と薬局の組み合わせがしっくりきました。
 
病気の原因はミアスマ(瘴気・悪い空気)
であると古代ギリシャヒポクラテスが唱えており、
ヨーロッパでは当時から強い香りで病気を防ぐため
ポプリ、サシェ、ポマンダー(匂い玉)、
芳香蒸留水、精油なども利用されたそうです。
日本の「邪気を祓う」発想や
お香を焚く習慣とも似ていますね。
 
時を超え2015年、
Googleマップフィレンツェ訪問をしました♪
便利な世の中ですねぇ!
 
技術進歩のおかげで私たちは10年前に出来なかった
いろいろな事ができるようになりました。
 
では10年前、いや、もっと遡り
13世紀の人々と
現代の私たちの体のしくみは変わったんでしたっけ?
 
確かに栄養、生活習慣、環境によって体質が変わり、
高度な医療・技術の恩恵を受けて平均寿命は延びています。
 
でも人体のしくみは同じですよね。
これからも変わらないもの。
 
自然治癒・予防医学・癒しを目的とした
フィトテラピーは今も昔も、そしてこれからも!
変わらず私たちの側にあり続けるですね。
フィトテラピーの存在意義を改めて考える
土曜日の午後でした。
 
よい週末を〜!
 
 
Via degli Avelli, 8, 50123 Firenze FI, イタリア(by Google

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写真はそのときに買ったもので
オレンジの花のアクア・ディ・コローニア ”Zagara” 
男女兼用。18世紀にケルンで作られた香水
「アクア・ディ・コローニア」は
オーデコロンという言葉の起源
だそうです。(消費期限は過ぎても捨てられません!)
 

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