「健康長寿(センテナリアン)」と「CTRA遺伝子群」
イタリア南部アッチャロリに暮らす100歳のアントニオ・バサロさんと妻で93歳のアミナ・フェドロさん(2016年8月23日撮影)。(c)AFP/Mario LAPORTA (番組登場の方ではございません)
先日、NHKの番組に「日野原先生」が出ていらっしゃいました。
その番組の最後に、ご自分の人生観を話しをされていました。
マルティン・ブーバーという著名な哲学者の言葉について、
「『人は始めることさえ忘れなければ、いつまでも若くある』という言葉を残しました。新しいことへの挑戦を続ければ、体は老い衰えても、心の若さはいつまでも続く。私なりに「創(はじ)める」という字を当てて座右の銘にしています」と。
105歳の先生が語られる言葉の新鮮さと意味の深さを感じ考えさせられました。
事実、生きがいの感情は年を重ねるごとに上がってきているとおっしゃっています。「100歳を超えてから人生り在り方がかわってきた。心が豊かになり大きな生きる力が与えられる」心に響く言葉でした。
私が前職場で広報誌の編集長をしていた頃のこと。取材でおりたった空港で、人の流れとともにゲートから出ると、ん? なんか空港の様子が要人を迎える感じ? ふりかえるとすぐ後ろから 小さな日野原先生がすたすたと足早に歩かれてくるではありませんか! あわてて端に寄り、ありがたいものを拝見した~といううれしい気持ちで先生が歩かれていくのをずっとみていたのを思い出しました。
ほんとうに凛々しく闊歩されていらっしゃいました。6年ほど前のことだと思いますから、すでに、100歳に届くご年齢だったのだなと あらためて すごい方だなぁと思います。根底には、座右の銘が物語る、先生の哲学があるからなのだということで、納得させられました。
そういえば、ちょうど私がフィトテラピースクールに通っていたころでしたね。
日野原先生からうけたオーラのシャワーが今日の私をひっぱってくれているのかもしれません。
NHKスペシャル「あなたもなれる“健康長寿”徹底解明100歳の世界」
さて、前段が長くなりましたが、番組は、NHKスペシャル「あなたもなれる“健康長寿” 徹底解明 100歳の世界」。
~「実は誰でも健康長寿を実現できる!」そう断言するのは、今年105歳となった医師の日野原重明さん。番組には、世界最高齢116歳の女性や、100歳を超えてもボウリングや水泳を楽しむ“スーパー高齢者”が次々と登場。最新の科学で「センテナリアン(百寿者)」たちの、健康の秘密に迫る。そこには人類が健康長寿を実現するカギが隠されていた!そして健康長寿は、遺伝だけではなく“誰もが実践できる”可能性があった!~ (~WEBサイトご紹介文のまま抜粋~)
健康長寿、そのカギを語ったのは、
慶応大学医学部 百寿総合研究センター 新井康通専任講師。
「さまざまな老化に関係する因子のなかで、慢性炎症が特に健康寿命の阻害要因として重要だった。慢性炎症を抑えるということが、健康長寿の達成には重要。」慶應大学では、1,500人の高齢者を対象に調査を実施。その結果から、慢性炎症と寿命に関わる、新たな事実が浮かび上がったというのだ。
傷を負った時などに、一時的に起きる急性炎症とは異なり、加齢とともに徐々に進むのが「慢性炎症」。心臓疾患や動脈硬化、認知症などの病気に影響を及ぼす炎症のことです。
そうならないようにするにはどうすれば? さまざまな研究結果が示され、結論として「食事」「運動」「精神状態」の3つが要であることが挙げられていました。
◇食事について
「地中海食」が注目されているが、特徴的な魚、オリーブオイル、ナッツ、野菜。これらに含まれる脂肪酸やポリフェノールなどの炎症を抑える成分がよい影響を与えます。「日本食」にも地中海食と同様に、魚や野菜、豆、海藻などが含まれ、炎症を抑える効果が高いと指摘されていた。どんなよいものであれ、万人に適用するというものではなく、「腸内細菌」が大きくかかわることも付け加えられていました。
そういえば、スペインが男性の長寿世界一だったと思います。イタリアの島などもなかなかの長生きエリアだそうですよ。スペイン料理・イタリア料理・日本食 どれも大好き!! 地産地消も大切なポイントなのかもしれませんね。
1.身体活動について(運動量)
イタリアのサルディニア島。世界一、男性の長寿率が高い島。この島の男性にはある共通点があるといいます。
急こう配な地形を上り下りして一日8kmも歩く生活をしています。90歳になっても農家やっていたり働いているのです。つまり、負荷の強い動きが健康長寿に繋がっているのです。平坦なところだけではなく 階段や坂のように一定の負荷がかかることで筋肉が鍛えらエネルギーの消費にかかわっています。
身体能力が高い人の特徴は、毛細血管の中で行われている細かな血流「微小循環」が活発だということ。細胞に栄養素や酸素を運び、老廃物を回収する。老化した細胞を取り除くこの活動は、機能の回復を促し、炎症が改善するのだと言います。この長寿地域の人々は、心臓や腎機能は低下しても、微小循環は良好だということが調査の結果わかったそうです。太陽がさんさんと輝くイタリアの島は、健康長寿の島なんですね。写真の笑顔をみれば、それも納得です。
2.精神状態(心の持ち様)
男女84人を対象に、「日々の幸せ」「人生の満足感」「自分が好きか」日々の達成感 を聞いた。血液採取の結果、満足度と炎症との関係を示す「CTRA遺伝子群」がみつかった。ストレスを受けたときに働く遺伝子で、逆に、満足感が得られると働きが弱まるそうですから、
☆炎症を進めるタイプの満足感=快楽型の満足感
食べたいだけ食べる
むやみに買い物をする
自分の欲求を満たす満足感
☆炎症を抑えるタイプの満足感=生きがい型の満足感
ボランティア活動
家族を大切にする
人のために行き社会に貢献する姿勢が健康長寿に結びついている
人間というのものは、社会とつながりお互いにに助け合うようにプログラミングされていてCTRA遺伝子群がとても敏感に反応し、身体の炎症を抑えるといわれている。精神的ストレスは炎症を慢性化し、生きがいを感じて生きることは、長寿につながるということです。
高齢化社会の日本を救うのは、健康長寿。
いまからでも、実践できそうなことが 色々とありそうです。
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いくつか出てきたキーワード。
これ、全部、アーユルヴエーダ 生命の科学 で学んだこととかぶります。
番組を見終わったあと、そんなことを思った。
やはり、ア-ユルヴェーダを知らずして予防の医学やフィトテラピーは語れないと思いました。
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コツゴーラ(ツボ草)です。
フィトテラピストとして、薬草の理論を深く学ぶために志したアーユルヴェーダでしたが、そんなものにはとどまらない、とても深い真理を学ぶことになりました。
12月は、いよいよ今年最後のセミナーです。久しぶりにアーユルヴェーダについてお話しをさせていただきます。しかも、スパイスと薬草のスリランカ料理をいただきながら、その効き目を体感します。
アーユルヴェーダは世界3大医学の一つであり、インド・スリランカで生まれた約5000年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学です。サンスクリット語のAyuh(生命・寿命)Veda(科学・知識)を合わせた言葉から、生命そのものを科学する医学、あるいは実践的な生活健康法として受け継がれてきました。
中国の漢方と同様、世界保健機構(WHO)によって公式に承認されています。
西洋医学が、病気の症状を取り除く治療医学であるのに対し、アーユルヴェーダはより健康に、長寿や若さを保つことを目的とした予防医学になり、極めて洗練された健康法として脚光を浴びるようになり、1977年には日本でもヨーガと共に知名度も上がり多くの人に注目され始めています。
健康長寿のために「食事」「運動」「精神状態」の3つが要であることが挙げられていましたが、まさに、アーユルヴェーダの理論そのものです。
ことし一年を振り返り、来年へ向けたシフトチェンジのきっかけにしていただけると思います。フィトテラピー実践セミナー2016 最終回 ぜひ ご参加くださいね。
https://www.facebook.com/events/230017927418171/
◇12月3日土曜日 PM6:30~PM9:00
◇スリランカ料理「タップロボーン・南青山店」
◇会費: 8000円
(お料理・フリードリンク・ドーシャチック・お土産代・税込)
以上です。
随分と寒くなりました。感染症も流行っていますので、どうぞご自愛ください。
kimikimi♡